日本・フランス現代美術世界展関連
第19回 日本・フランス現代美術世界展 ~サロン・ドトーヌ特別協賛~ 展覧会報告(2018)
■第19回日本・フランス現代美術世界展
会期:2018年8月8日(水)〜19日(日)
会場:国立新美術館(東京 六本木)
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本
駐日フィンランド大使館
外務省
特別協賛:サロン・ドトーヌ
協賛:(株)大日本美術工芸 マイメリ日本総代理店
(株)クサカベ
マルマン(株)キャンソン社日本代理店
(株)生活の友社 美術の窓
“日本における国際展”として、国内はもとより海外でも注目を集めた本年
台風から始まった本展ではあったが、連日多くの来場者が詰めかけ大盛況のなか閉会した
初日はフランスよりサロン・ドトーヌ関係者20名以上が本展イベントに参加した
これら日本と海外作家が織りなす華々しい作品群は、“日本における国際展”として、国内はもとより海外でも注目を集めており、特に今回は、海外の出品作家もより多く来日、本展へ訪れた。とくに本展特別協賛フランス サロン・ドトーヌ関係者などはオープニングイベントに積極的に参加、その数は20名を超え、皆、口々に本展ならびに本展イベントへの賛辞を述べた。
今回より展示会場入り口壁一面に掲げた朱赤が目を引く大きな本展フラッグは来館者らを本会場へと誘い、連日途切れる事なく、来場者を迎え続けた。
目を引く大きな本展フラッグ
多種多彩な日本作品193名222点の作品
水墨や書、工芸などの作品も話題を集めた
入り口付近を飾った工芸・立体・着物作品
会期中に開催された各種関連イベント
会期初日8月8日(水)の本展関連イベントでは、来賓として参加した次回美術賞展開催地フィンランド・アラヤルヴィ市よりアラヤルヴィ市長コイブネン・ベサ氏、現地総指揮官アルキオ・エリナ女史による《フィンランド西スオミ州南ポフヤンマーにおけるアートシーン》が講演された。
この地を愛したフィンランドを代表する、建築家アルヴァ・アアルトや画家ネリマルッカをはじめ、アートが大自然溢れる街から誕生し、人々の日々の暮らしに寄り添っている旨が紹介された。
集った多くの作家らや聴講者から多くの質問が寄せられ、講演者らは「来年5月に開催するフィンランド美術賞展で皆様の作品と皆様にぜひ再会したい」と締めくくった。
>第51回フィンランド美術賞展の詳細はこちら
講演をするアルキオ・エリナ女史
100名以上が台風の中駆けつけ耳を傾けた。
フィンランド美術賞展の会場アアルト設計によるネリマルッカ・ムセオ
続いて行われた前年度展覧会入賞者を対象とした《表彰式》では、プレゼンターにサロン・ドトーヌ会長シルヴィ・ケクラン女史、本展仏側名誉会長ジャン・マリ・ザッキ氏をはじめ、フィンランド関係者、本展協賛会社を迎えた。
入賞者ひとりひとりには檀上で、自身の入賞作品画像を前に表彰状や副賞等を授与された。
前年度開催の各展の受賞者が作品画像を前に表彰された
海外来賓より賞状を授与される作家たち
協賛会社各社からも協賛商品が贈呈された
18年ル・サロンにて“メンション”を受賞した作家も紹介された
オープニングレセプションでは、冒頭、来賓皆様より本展の開催への祝辞を賜わり、JIAS/欧美代表 馬郡文平が答辞と本展開催への謝辞を述べた。
その後、作家代表 岩谷富男氏の音頭により乾杯、本展関係者、日本作家、海外作家総計180名を超える交流会がスタートした。
なお、今回、これまでのビュッフェスタイルから、談話交流を主としたカクテルスタイルに一新したレセプションには、足元の悪い中、過去これまでの出席数を遥かにこえる参加数であった。
左から次回美術賞展開催地フィンランドより現地総指揮官アルキオ・エリナ女史、アラヤルヴィ市長コイブネン・ベサ氏、本展仏側名誉会長ジャン・マリ・ザッキ氏、サロン・ドトーヌ会長シルヴィ・ケクラン女史、サロン・ドトーヌよりデッサン部門長ブルジュノ・ソフィー女史、協賛会社各社の皆様
コイブネン氏による挨拶
ケクラン会長による挨拶
開催を祝うザッキ氏
JIAS岩谷氏の乾杯の挨拶に沸く出席者
台風の中180名を超える出席者が集まった
フランス作家も多く参加した
カクテルスタイルへ一新したレセプション
ドトーヌ作家とル・サロン作家も交流が生まれていた
写真中央)ドトーヌ デッサン部門長のブルジュノ女史
年に一度の交流を大いに楽しむ作家たち
寸評会
実直で熱心な寸評を贈るザッキ氏
講評者ケクラン女史、ザッキ氏、フィンランド展関係者は多大な熱意と準備をもって臨み、希望作家100名それぞれに実直で熱心な寸評を贈った。
11時からスタートした寸評会は夕方にまで及び、寸評者の惜しみない熱意を感じた参加作家からは、自身の国際基準における立ち位置と真摯に向き合う事ができ、今後の制作の糧となったという声が寄せられた。
講評者からは「奥ゆかしい愛すべき日本人作家と作品を前に作家と対話できる事は毎年の貴重な体験であり、私たちにとっても歓びである。
是非今後の活動に活かし、多くの公募展にチャレンジしていただけたら嬉しい。そして本展をより質の高い展覧会へと導き、良きライバルと、また自身と競い合う場にして欲しい。」
と激励の言葉が寄せられた。
顔なじみとなった日本作家との再会を喜びアドバイスを贈り
海外アート有識者の講評を聞けるチャンスに多くの参加者が集った
台風から始まった本展ではあったが、連日多くの来場者が詰めかけ、動員数は約8,000人超を記録、大盛況のなか惜しまれつつも閉会した。
2019年2月パリ国際サロンにて、フランス広報用【本展動画】を放映。
フランス人出品作家たちより大変喜ばれました。
受付には募金箱が設置され、多くの義援金が寄せられた
第19回日本・フランス現代美術世界展 入賞者発表
大賞
河瀬 陽子
「グラジオラス」油彩・アクリル 72.7×60.6
●大賞 受賞者インタビューはこちら(NEW!2019.3.15)
日仏賞
村瀬 順子
「誰もいない部屋の喧騒」油彩 100×80.3
山田 和宏
「晩秋の陽射し」油彩 72.7×100
サロン・ドトーヌ賞
太田 士朗
「静けき夜、唯立つ一人、孤高の灯火」油彩 100×80.3
露華 あつこ
「白い川」アクリル・水彩 50×72.7
パリ国際サロン賞
門田 良治
「愛のささえあい」ペン画 92.9×74.7
小畑 敦子
「ごはんまだ?」油彩 72.8×91
新エコールドパリ浮世・絵(NEPU)賞
べい 米翔
「東京ハロウィーン」顔料インク 60×73
岩谷 富男
「光の中の視線」混合 90.9×72.7
大波 天久
「夢想の夕陽」墨象 72.7×90.9
優秀賞
浅井 禾泉
「希望」前衛書 81×70
望月 強
「秋の色」油彩 100×80.5
大羽 裕也
「和」アクリル 60.6×72.7
小田巻 美良璃
「もつれのファンタジー」油彩 72.7×91
竹林 和美
「奄美大島泥染総杢目絞り本藍染訪問着」
着物・絹 180×180
ジャン・マリ・ザッキ 本展フランス側名誉会長兼運営委員長、ル・サロン名誉会長
新エコールドパリ浮世・絵美術家協会会長他
エルベ・ロワリエ サロン・ビオレ名誉会長、フランス教育功労章オフィシエ他
パトリス・ド・ラ・ペリエール フランス美術雑誌ユニベール・デザール編集長
シルヴィ・ケクラン サロン・ドトーヌ会長、彫刻家 特別審査員として
馬郡 文平 JIAS /欧州美術クラブ代表 審査アドバイザーとして
協賛賞
下記の協賛各賞は特別賞として2018年8月8日(水)の表彰式にて発表、授与致しました
●株式会社大日本美術工芸 マイメリ社日本総代理店
【マイメリ賞】
副賞:「マイメリ・アーティスティ画箱セット」
児玉 伸子 「鷹狩り ー源氏物語 行幸からー」油彩 72.7×91
白沢 清 「新道峠からの富士山」油彩 53×65.2
●株式会社 クサカベ
【クサカベ賞】
副賞:「水性アルキド樹脂絵具/アキーラ12色セット」
かみかぜいのうえ 「天使のらくがき」アクリル 100×80.5
水田 正明 「迷路」アクリル 72.7×91
田中 昭雄 「祈りー交叉ーⅠ」アクリル 91×73
●マルマン株式会社 キャンソン社日本代理店
【マルマン賞】
副賞:「キャンソンヘリテージ水彩紙ブロック 310mm×410mm細目」
べい 米翔 「東京ハロウィーン」顔料インク 60×73
奥田 雪月湖 「ブルターニュの古城」水彩 60.6×72.7
●株式会社 生活の友社 美術の窓
【美術の窓賞】
副賞:「月刊『美術の窓』半年購読」
小畑 敦子 「ごはんまだ?」油彩 72.8×91
杉本 美知子 「MY COMPOSITION」アクリル・コラージュ 91×73
〜その他注意事項〜
★表彰式は2019年8月に東京で行う予定です。