サロン・ドトーヌ展報告
「2009サロン・ドトーヌ」展覧会報告
2009年のサロン・ドトーヌ(ドトンヌ)展は、今回もル・サロンを中心とするグラン・パレのラール・アクチュエルとは別に、エスパス・シャンペレで単独に開催されました。
2009年の会期は11月12日から11月16日迄開催されました。
現地へ訪れた参観研修団(希望者のみ)は、かつてペルピニャン日仏大展覧会を補佐して頂いた現在も理事を勤められるヴェルデイユ氏による寸評を受けた。
ヴェルデイユ氏は厳しい寸評をやさしく説いた
2009年展覧会の印象
2009年のサロン・ドトーヌでは誠に遺憾乍ら、ドトーヌの重鎮バロン・ルヌアール画伯が数ヶ月前逝去された関係もあり、叉数十人の巨匠、中堅作家が一時コムパレゾンに移行参加する事件もあって、やや淋しい印象を得ました。
会長コレ氏は極めて元気で私共を暖かく迎えて呉れました。コレ氏の希望に応じた出合いにして、挨拶の交観に終わらず、満面の笑顔と私欧美代表に長年(1975年に代行搬入開始)の協力に対する親愛の情で接して呉れました。
サロン・ドトーヌは欧美に最も親しい評論家ロジェ・ブイヨ氏、並びに30年連続入選の偉業を果したJIASの雄・蔵本朝美会員が名誉会員の称号を賦与されています。 お〜び(欧州美術クラブ)JIAS代表 馬郡俊文
32年連続出品のあしあと!蔵本氏 名誉会員に選ばれる
日本人会員第一号を祝う!
欧州美術クラブを通して32年連続でサロン・ドトーヌへ出品された、蔵本 朝美氏がサロン・ドトーヌより名誉会員として選ばれました。
名誉会員は現在3名で、新エコールドパリ浮世・絵協会パリ本部創立事務局長で評論家のロジェ・ブイヨ氏も該名誉会員の称号を得ています。
略歴
1951年 海老原喜之助氏に師事
1960年 朝日油絵コンクールグランプリ(他受賞多数)
1977年 サロン・ドトーヌ出品 以後32回連続入選
1980年 アポリネール賞受賞
1983年 サロン・ドトーヌ会員となる
2007年 サロン・ドトーヌ邦人初の名誉功労賞
2008年 サロン・ドトーヌ邦人初の名誉会員となる
蔵本氏より「ありがとう!サロン・ドトーヌ!」
積み重なる想い...、可能性への挑戦。
自分に無い何かを求め吸収しようと展覧会毎にパリに足を運ぶ事20回。
その度にいろいろな方々との出会いがありました。
特にムッシュー バロン・ルヌアール(ユネスコ国際美術評議会会長及びドトーヌ理事、絵画部門長等)には長い付き合いの中親身になって指導していただいたことは私の宝物として言葉では言い尽くせない感謝の気持ちでいっぱいです。
又、そんな機会を与えて下さり、32年間と云う長い間御世話いただいた欧州美術クラブ代表馬郡俊文氏の特別の心配りへも心の底から感謝しております。
これからあと何年出品し、パリへ行けるかわかりませんが、健康である限り挑戦し続けようと思っています。(蔵本朝美様より)
サロン・ドトーヌ展の感想(出品者による参観研修より)
襟をチョコっと立てて小走りに歩くパリジェンヌの姿は、しっとりと枯れ葉の落ちる音さえも感じさせるアートな雰囲気。
何年かぶりでこのおしゃれな季節のパリに入る事が出来た。
今年のドトーヌ展の会場はパリ17区(パリ市北西部)に位置する。
天井は低く横長に広いが、白熱灯のオレンジの光が彩え、出品総数450点の作品一つ一つが生き生きと個性を主張している様子が素晴らしかった。
私達一行は11月12日17時からのオープニングレセプションに合わせて会場入りする事ができた。すでに関係者の多くが集まっており、会場は盛り上がりをみせていた。その中でサロン・ドトーヌ展審査員ジャン・ピエール・ヴェルデイユ氏の作品寸評をそれぞれの参加者がいただいた。
素敵な会場の雰囲気の中での適切な批評に、作品に対する思いが一段と深まった。
限られた日程の中ではあったが、ドトーヌ展会場での各自の作品との対時により今後の創作活動への新たなメッセージを感じた参加者も多かったと思う。
真剣な創作活動の成果を芸術の都パリで確認する貴重な時間と巡り会うことができた。(O様より)