サロン・ドトーヌ展報告
「2016 サロン・ドトーヌ」 展覧会報告
シャンゼリゼに現れた特設会場
2016年のサロン・ドトーヌは、10月12日(水)から16(日)まで、パリのシャンゼリゼ大通りプティ・パレからコンコルド間にて設営された大特設会場にて開催された。
本年の特別来賓セネガル大使フォデ・シラ氏と共に
世界中から愛好家が集う会場内
芸術イベントのシーズンにおいて、年間を通して最も華めくパリのなかでもシャンゼリゼ大通りに設営された白い会場は、一際目を引いていた。
自然光に溢れる高い天井の下、開会前から多くのメディア、特別来賓、サロン関係者らで賑わい、展示された作品はそれぞれ個性的な輝きを放って来場者を圧倒した。
多国籍による美の競演となった
欧州美術クラブから入選した作品群は、ドトーヌ会員作品や世界各国からの出品作品と共に展観。日本固有の精神的土壌に根ざしながら、作家それぞれの個性によって自在に躍動する作品は、シルヴィ・ケクラン会長はじめドトーヌ関係者からも高く評価された。
前回のアトリエ訪問ロベール・モレル具象部門長と
広い会場には多くの来場者が詰めかけた
日本から訪れた13名の作家代表団は、ケクラン会長、ロベール・モレル具象部門長、ベルナール・プシュ絵画部門長の他、ドトーヌ作家や現地メディアと交流しつつ、会場内の力強い作品と対峙し、次作への創作意欲を涵養した。
12日(水)に行われたベルニサージュでは、ケクラン会長による開会のスピーチ、本年の特別来賓セネガル大使フォデ・シラ氏による祝辞を受け、一堂を埋め尽くした来場者らは本展開催の喜びを分かち合った。
日本大使館木寺特命全権大使、ケクラン会長、トパン女史、ボボ氏らと
ケクラン会長の開会の挨拶と共に開催の喜びを分かち合った
サロン・ドトーヌと欧州美術クラブの文化交流は今年で41年目となり、互いを尊重し、確固たる信頼を培ってきた。今回も会場内では欧州美術クラブ主催「第30回パリ国際サロン」(本年12月開催)、「第16回日本・フランス現代美術世界展」(国立新美術館にて本年8月開催)が紹介された。
年間を通して最も華めく秋のパリ
多くの芸術家、愛好家は作品を前に自然と語り合う
13(木)、新エコールドパリ浮世・絵美術家協会(NEPU)活動の一環でもある欧美浮世絵講演「国芳〜浮世絵の中の身体性」が会場内イベント・ブースにて行われ、日本の芸術文化観に関心の高い、多くの現地芸術関係者が聴講した。
欧美による講演会が今年も開催された
新エコールドパリ浮世・絵美術家協会としても活動の場を広げた
作家団には、ケクラン女史より示唆に富む寸評が贈られ、本年のサロン・ドトーヌ展も連日多くの来場者を迎え、成功のうちに幕を閉じた。
※本展の様子は欧美公式facebookでも公開中です