欧美国際公募 美術賞展報告
デュルビュイ市主催「日本・ベルギー創作芸術展」展覧会報告(2016)
展覧会名:《Exposition Ecrire, Fixer, Modeler : Japon et Belgique》
日本・ベルギー友好150周年記念事業デュルビュイ市主催「日本・ベルギー創作芸術展」
会期:11月4日(金)~12月11日(日)
会場:アル・オ・ブレ文化会館
日本・ベルギー間の修好通商航海条約が締結され、外交関係が樹立してから150年にあたる2016年、これを記念し両国は、双方の名誉総裁として天皇陛下とフィリップ国王陛下を迎え、「日本・ベルギー友好150周年」を祝した。
1年を通じ、両国各地で催された数々の祝祭典について、「両国に共通する様々な側面をうつし出すとともに、友情を深め、今後の活発な文化交流への布石となった」と外務省や大使館など双方の公的機関より報告がなされた。
本展開催地 リュクサンブール州デュルビュイ市では、同年3月18日より記念イベントがスタート。
シュミッツ州知事、フィリップ・ボンタン市長、在ベルギー日本国大使館特命全権大使 石井正文氏ら要人によるテープカットにて、両国の友好を祈念しつつ、市民と共にオープニングを祝した。
日本・ベルギー創作芸術展
同市より直々に参加要請をいただいた「日本・ベルギー創作芸術展《Exposition Ecrire, Fixer, Modeler : Japon et Belgique》」は、「描(書)く」「とらえる」「造る」など様々なアート表現をテーマに両国の文化交流を図る目的で立案され、欧美推薦より日本側作家7名の書・水墨・装芸画など計15点(別紙カラー版参照)に加え、ベルギーより日本に関わりの深い作家5名(日本文化に影響を受けた陶芸家アントニオ・ランペコ氏、ドミニク・モスレ氏、アナ・べレン・モンテロ氏、ニホンザル写真家ジャン・ランベール氏、版画家トムラ・シゲキ氏)の作品が合同展観された。
市について
「世界で一番小さな“市”」ともいわれ、人口も少ないデュルビュイ市ではあるが、石畳がほぼ全域に広がり、中世の街並みが残る魅力的な地。
そのおとぎ話のようなその世界観は格好のリゾート地としても人気が高く、隣国オランダやフランスの人たちを中心に世界中から毎年数十万人が訪れる。
今回の展覧会にも、市民のみならず多くの美術愛好者や観光客が会場に足を運び、1点1点時間をかけ回覧、高評価を得たと同市長より報告がなされた。
なお、1年を通して開催された祝典の掉尾を飾るイベントとして本展は11月4日(金)~12月11日(日)、創設起源が16世紀にまで遡るという、デュルビュイ市歴史的建造物の一つ、アル・オ・ブレ文化会館にて開催、盛況の内に閉幕した。
大変な親日派であるデュルビュイ市は、日本の伝統や文化のみならず、日本人ならではの人間性や感性にも尊敬の念と理解を寄せ、本展の出品作家ならびに全作品に、その絶賛と感動の意を表した。さらに、全作家にはデュルビュイ市を代表してロドルフ・ブロエ観光局長らより感謝状が贈られた。
デュルビュイ市の皆さん
フィリップ・ボンダン市長
デュルビュイ市より
フィリップ・ボンダン市長より、日本の作家の皆様へ
「日本の伝統と文化を現代的アート表現とした皆様の作品に出会えた本展は、我々ベルギー人や来場者はもちろん、これからの時代の担う若い市民や学生らにとって、またとない機会であり、再発見の場となったと確信しています。
皆様の作品は大切に管理し、デュルビュイ市民の後学に活かします。デュルビュイより心からの感謝を。」
参加作家
2016年は日本・ベルギー友好150周年にあたり、デュルビュイ市からの要請により、欧州美術クラブ推薦作家の軸作品(書・水墨・装芸画等)7名の15点が参加しました。
●参加作家
出町千鶴子、船田春光、梶田幹穂、栗原光峰、永名二委、高田墨山、吉田洋三
出品作品は市に寄贈されました。
その他参加作家:Dominique Mosseray (Durbuy) : Raku/Shigeki Tomura (Japon) : Gravures /Macaques japonais de Jean Lambert (Belgique) : photographies /d’Antonio Lampecco et Ana Belen Montero (Belgique) : Céramiques/
DEMACHI Chizuko
FUNADA Shunko
KAJITA Kansui
KURIHARA Koho
NAGANA Futai
TAKADA Bokuzan
YOSHIDA Yozo