TOKYO世界展 巡回展
TOKYO世界展 -ランブイエ2022- 展覧会報告
現地展覧会名:Exposition de l’Art Actuel TOKYO édition de Rambouillet 2022
和訳名:TOKYO世界展-ランブイエ2022-
会 期:2022年7月19日(火)~24日(日)
開催地:フランス イル=ド=フランス イヴリーヌ県ランブイエ市
会 場:パトノートル会場
** 審査員 **
マティヨン ヴェロニク:ランブイエ市長
ゲリット クリスチアン:ランブイエ芸術家協会「アール・エ・パルタ―ジュ」会長
ルグラン ドゥニ :サロン・ドトーヌ会長(特別審査員)
ジャン・マリ・ザッキ:本展フランス側名誉会長兼運営委員長、ル・サロン名誉会長ほか
エルヴェ ロワリエ:本展フランス側関係者、サロン・ビオレ名誉会長
馬郡 文平 :欧州美術クラブ/JIAS代表 審査アドバイザーとして
TOKYO世界展 -ランブイエ2022- アフタームービー
TOKYOからフランスへ...TOKYO世界展 -ランブイエ2022-
パトノートル会場
街中に本展のバナーが掲げられた
2021年8月、国立新美術館での「第22回日本・フランス現代美術世界展(2021)」を幕開けに、東京から発信する初の国際巡回展として、急遽決定した本展は、サロン・ドトーヌ協会特別協賛のもと、「Exposition de l'Art Actuel TOKYO édition de Rambouillet 2022(和名:TOKYO世界展-ランブイエ2022-)」として、イル=ド=フランス イヴリーヌ県ランブイエ市 パトノートル会場にて、7月19日㈫から24日㈰まで華々しく開催された。
「第22回日本・フランス現代美術世界展」出品の日本とフランス作家作品に加え、コロナ禍にも関わらず意欲溢れる作家らの新作をあわせ、国際色豊かな257点が一堂に会し、大きな成功を収めた。
なお、この東京発の国際巡回展実現により、フランス画壇より頂戴していた「直に作品を観たい」という要望に応えることもできた。
本展の舞台となったランブイエ市はパリ市内より約50km、急行列車なら30分程で行けるアクセスの良さもあり、パリジャンのベッドタウンとして、パリの芸術家らのサロンや個展などの開催地として、たいへん魅力的な地。ドトーヌ仏作家らもサロンやグループ展等を頻繁に催し、欧州美術クラブ/JIASも2001年に国際公募展を開催した思い出深い場所である。
市民は元よりサロン関係者も駆け付けたオープニング
会期初日、オープン前より本展名誉会長ジャン・マリ・ザッキ氏、サロン・ドトーヌ会長ルグラン
ドゥニ氏、同じく役員コンブナン ダニエル氏が駆け付け、その後も一般来場者が次々に訪れる中、全展示作品を丁寧に鑑賞した。
22日㈮17時30分より、本展オープニング・イベント「ベルニサージュ」を開催。サロン・ドトーヌ会長ルグラン ドゥニ氏、ランブイエ芸術家協会「アール・エ・パルタージュ」会長ゲリット クリスチアン氏の多大なるお力添えにより、ランブイエ市長マティヨン ヴェロニク氏はじめ、市関係者、美術関係者らが来場。多種多彩な異国の作品群に目を見張り、賞賛を口にしながら一点一点を心ゆくまで鑑賞された。
ベルニサージュでは、「コロナの難しい時期を乗り越え、我が市にこれだけの日本作品が集まったことを心から誇りに思う。驚くべき多彩さと魅力に溢れた作品の数々。コロナ禍に屈することなく、日本国内に留まらず国際画壇を舞台に活動を続ける日本の作家に心から敬意を表したい」と市長よりスピーチを賜った。続いて、ザッキ氏、ドゥニ氏、ゲリット氏、サロン・ビオレ名誉会長ロワリエ氏からも開催を祝す言葉が寄せられた。パリをはじめイル=ド=フランス中から集まった来場者、ドトーヌ作家らは夜遅くまで会場内を何度も巡り、作品を通じ議論を交わし、遠い日本へ思いを馳せた。
日を追うごとに高まっていった本展の口コミ
市と市長自らの積極的な広報と、来場者の口コミで、展覧会の評判は日を追うごとにイル=ド=フランス圏へ広まり、連日開場前から来場者が押し寄せ、年配者、家族連れ、若者と、全年齢層が高い関心を持って日本作品に接した。
一人当たりの滞在時間はたいへん長く、皆、感想を述べ、会場を後にした。
会期中何度も足を運んでくださる方、子供達は親に向け熱心に作品の感想を語り、目当ての作品を前に真剣にスケッチする若者の向学姿も見られた。
次の開催についての問い合わせも多数あり、毎年8月、東京・国立新美術館での「日本·フランス現代美術世界展」のほか、パリや欧州を中心に開催する展覧会情報について公式Facebookやインスタグラムを告知し、再会を約束した。
白熱した賞審査。何度も来場する一般客も
会期中、審査員らは幾度となく会場に赴き、熱心に作品を鑑賞。一般観覧者も最終日、閉幕の瞬間まで会場を訪れ、名残惜しそうに会の終わりを見送っていた。
初の巡回展としての本展は多くの来場者の胸に刻まれ、早くも次回展を熱望されつつ、大成功のうちに幕を閉じた。
TOKYO世界展 -ランブイエ2022- 入賞者一覧
【大賞】
大波 天久「夕陽輝く集落の里」
墨象 90.9×116.7
【準大賞】
益村 司
「舞楽蘭陵王」 アクリル 91.0×72.7
高橋 美香子「眠る思い出」
ミクストメディア 73.0×91.0
【パリ国際サロン賞】
香川 龍也 「栄華の名残り」
鉛筆画 42.8×63.7
上田 久世「蝶のファンタジア」
工芸・アクリル・佐賀錦(織) 65.0×91.0
【ランブイエ賞】
出村 陽子 「広島県 鞆の浦の町並み」
刺繍 44.0×59.0 他3点
優秀賞
油彩: 岸 甫
「棚田 (2)」 油彩 91.0×73.0
油彩:武田 保男
「氷結-4」 油彩 100.0×73.0
モノクローム書: 栗原 光峯
「興」 創作書 132.5×70.0
モノクローム象:井田 ローサ
「双龍図」 ネイル 28.0×28.0
モノクローム象:TAGO 顎
「刻 7415」 アクリル 116.7×80.3
壁面工芸: 大竹 和香子
「サントシャペルの想い出(宇宙への入口)」
布絵コラージュ 73.0×52.0
立体工芸: 松岡 たか子
「ベルリンブルー」 ボビンレース・組紐 16.0×4.0×13.0
立体工芸: 二宮 柊子
「躍動 '22」 着物 140.0×5.0×160.0
抽象表現: 葉山 澄子
「万年の森」 日本画 80.3×100.0
抽象表現:松野 正
「監視網の強化」
アクリル 80.3×100.0
デッサン: 阿万 孝司
「御射鹿池」 油彩 72.7×90.9
デッサン:黒坂 磨美「The Temple」
エンピツデッサン 65.9×50.7
マチエール: 岩谷 富男
「泡の光」 混合 90.9×72.7
マチエール:俵谷 史子
「バラの香り」 水彩 36.0×51.0
ヴァルール: 槙本 良平
「回想その5」 油彩 90.9×72.7
ヴァルール: 髙嶋 和日児
「空間Ⅲ」 オイルパステル 65.2×45.5
テクニック: 青山 繁
「晴れ時々 曇」 油彩 80.7×100.2
モチーフ: 横山 弥生
「Graceful time」 CG 70.0×55.0
アイディア:長屋 明
「bike art」 切絵 39.0×51.0
ウルトラモダン: AAYA
「あとのまつり」 アクリル 90.9×72.7
ウルトラモダン: 三橋 直之
「動物たち」 油彩 116.7×91.0
パフォーマンス: 阿部 朱華羅
「月天地」 屏風に水墨 270.0×170.0
その他広報など
本展公式facebookにて、開催の模様や展示風景アルバムなど公開しています。
TOKYO世界展 -ランブイエ2022- の記念図録を販売しています。
2022年7月19日(火)~24日(日)フランス イル=ド=フランス イヴリーヌ県ランブイエ市で開催した、TOKYO世界展 -ランブイエ2022- の記念図録です。
「第22回日本・フランス現代美術世界展」出品の日本とフランス作家作品に加え、コロナ禍にも関わらず意欲溢れる作家らの新作をあわせ、国際色豊かな257点が一堂に会した見応えのある記念図録です。
展覧会の開催の様子ページや、関係者ら一覧、市長らによるご挨拶、そして日本作家の受賞作品も紹介しています。
次回展にご応募を検討されている方にもおすすめの図録です。
第2回展は2023年バスティーユで開催決定
【第2回 TOKYO世界展 -パリ2023-】12/2まで募集中
毎年8月・東京開催「日本・フランス現代美術世界展」を礎に、その活動を世界へ広げる国際巡回展「TOKYO世界展」としての第二弾がパリで開催されます
【第2回 TOKYO世界展 -パリ2023-】
開催地:フランス パリ
展覧会期:2023年5月頃 (数日~一週間程度を予定)
会場:バスティーユ・デザイン・センター 他
主催:欧州美術クラブ/JIAS 日本国際美術家協会
特別協賛:サロン・ドトーヌ協会(フランス)
公募締切は2022年12/2(金)まで
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