欧美国際公募 美術賞展報告
第53回スペイン美術賞展 展覧会報告(2021)/ 入賞者一覧
展覧会:「第53回スペイン美術賞展」
現地タイトル:「EXPOSICIÓN DE ARTE JAPONÉS EN COMILLAS」
会期 :2021年10月15日(金)~10月31日(日)
後援 :在スペイン日本国大使館 、スペイン王国カンタブリア州カンタブリア県コミージャス市
会場 :エスポロン文化センター、CIESEコミージャス大学、ソブレジャノ宮殿、
カプリッチョ・デ・ガウディ、オールドタウンホール
アフタームービー
今回の会場には市内中心部に位置する重要な文化的建造物の5つを厳選いただいた。いずれも常に観光客が列をなす、カンタブリア州でも屈指の歴史的建造物であり、市の文化発信の役割を担う。展示作品は各会場担当者と念入りに選定。
今回の会場には市内中心部に位置する重要な文化的建造物の5つを厳選いただいた。
本展の5つの会場
エスポロン文化センター
カプリッチョ・デ・ガウディ
ソブレジャノ宮殿
市民や観光客が行き交う中心地オールド・タウンホールには全ての会場へ誘うような作品を、かの建築家ガウディ作品でもあるカプリッチョ・デ・ガウディにはスペインの色彩と対照的ともされるモノクローム系の表現豊かな作品を中心に、威風堂々としたソブレジャノ宮殿には負けじと大型作品を、市民、観光客はもちろん、学生たちで賑わうCIESEコミージャス大学にはコンテンポラリー作品を中心に、そして、コミージャス市のマリア・テレサ・ノセダ・ジャーノ市長らによるリノベーション事業で生まれ変わったエスポロン文化センターにはミニ個展部門作品や現代日本芸術の魅力を伝える作品らが、満を持して展覧された。
第53回スペイン美術賞展開催へ
美しく生まれ変わった市の文化発信拠点のエスポロン
会期17日間に渡る本展がいよいよ幕を開けた。
天窓が美しいエスポロンのパティオ
市長らに栗原光峯氏による本展バナーを贈呈
バナーはオールドタウンに展示後、市に寄贈された
本展に関しては既に現地マスコミ各社にリリースがなされており、表敬訪問の様子も早々にコミージャス市内外に報じられた。
現地ウェブサイト等でも連日話題を集めた
EL DIARIO紙 2021.10.16
連日現地の新聞を賑わせた本展の記事
17日間に渡る日本美の祭典がスタート
10月16日オープニング・セレモニー開催
オープニングが開催されたエスポロン文化センター
今回、初の試みとして、日本作家より希望者25名が、インターネットを介しオープニング・セレモニーに参加。
現地時間11時、ステージ上のモニターに、日本のアーティストたちの顔が映し出されると、会場は大きな感動に包まれ、喝采が沸き起こった。
ステージ上のモニターに映し出される日本作家たち
来場者たちもモニターに手を振る姿が見られた
あたたかいコミージャスの方々
アセロ・アンヘル市議会芸術委員らが列席
本展開催への感謝を述べる欧州美術クラブ
この地で再びの開催成功を喜ぶマリア・テレサ市長
上映された欧州美術クラブ代表馬郡の挨拶スピーチビデオ
馬郡文平のスピーチ
世界的脅威を乗り越え、カンタブリア州を代表する歴史的建造物に日本作家の力作が展覧、紹介されることへの喜びと幸福、国際芸術活動へのコミージャス市関係者の深い理解に対し、感謝の旨が伝えられると、会場からは再び大きな拍手が起こった。
それに応えるようにマリア・テレサ市長より挨拶を賜り、その後、本展作品の魅力を伝える日本からのプロモーションビデオが放映されると、来場者はますます身を乗り出した。
日本側から贈られた浴衣を手にする関係者たち
浴衣に袖を通し、新たな異文化交流に華を添えた
浴衣を纏い笑顔を見せるカンタブリア州政府やコミージャス市関係者の皆様
ZOOM配信で会場にコメントをする代表の馬郡文平
13年ぶりに市長と思い出を語る馬郡まりこ会長
日本側から贈られた浴衣に袖を通し、新たな異化交流展覧会に華を添えた。
インターネットで参加していた馬郡文平と欧美会長馬郡まりこより、あらためて来場者、コミージャス市民、関係者らに謝意が述べられた。
マリア市長(中)と州政府評議会議長、市教育評議員らの皆さま
功労者ロザリオ・サン・エメテリオ氏
式典後にもコミージャス市内全域が展覧会一色に染まった
オープニングの興奮冷めやらぬ会場の人々
オープニング後マリア・テレサ市長から皆様へメッセージ
作品を楽しんでくれる市民の方々
作品を前に語り合う人々
あらためて日本現代アートの質の高さに胸を打たれていた。
カプリッチョ・デ・ガウディ前から
また、各会場を渡り歩く先々で賞賛の声をいただいた。
「会期が終わるまで各会場を、時間をかけて観て廻るつもり。
とても楽しみ」「初めてみる日本の風景を目にすることできて本当に嬉しい。毎日、観に行く」と話す方もいた。
来場者にインタビュー
コミージャス市の熱心な広報活動により、遠方から足を運ぶ来場者の姿も連日見られた。
街を歩けば本展の事を話題に声をかけてくれる人々
展示風景
日本作家183名309点が市内5か所に堂々展観。来場者は1万人を記録。
CIESEコミージャス大学よりコメント
全会場をウォークスルー動画で配信(facebook)
スペイン美術賞展公式facebookで展示風景が見られます。
全作品展示風景アルバム(facebook)
第53回スペイン美術賞展 賞審査風景
作品1点1点を丁寧に鑑賞して回る審査員たち
《審査員》
アセロ・アンヘル:コミージャス市議会芸術委員
アギラル・ホセ:コミージャス市美術関係者(画家)
クレスポ・ラファエル:コミージャス市美術関係者(画家、教授)
クエヴァス・ファウスティノ:コミージャス市美術関係者(画家、教授)
馬郡 文平:欧州美術クラブ代表 審査アドバイザーとして
入賞作品
大賞
大賞:青山 繁「そよ風が吹いている爽やかな日」 油彩 80.3×100.0
*大賞受賞者インタビューはこちら
準大賞
準大賞:栗原 光峯「受胎 -conceptionB-」 創作書 102.0×69.0
準大賞:岸 甫 「棚田の夜明け」 油彩 100.0×80.0 *コミージャス市長からも奨励されました
パリ国際サロン賞
パリ国際サロン賞:高梨 美幸 「蒼い記憶」 テンペラ、油彩 73.0×91.0
パリ国際サロン賞:運天 一恵 「技芸天図」 染色(型染) 138.0×60.0
優秀賞 油彩
瀬野 清「田植え期の故郷」 油彩 60.4×91.2
優秀賞 日本画
津江 三千子 「宙に咲くサガリバナ」
日本画 72.7×90.9渡辺 順子 「五月に舞う」
日本画 91.0×72.7
優秀賞 立体工芸
亀島 利子 「晴れの日(花嫁と父親)」
人形 50.0×25.0×46.0前田 暁彦 「神武天皇」
工芸(木彫) 23.0×15.0×70.0
優秀賞 壁面工芸
井田 ローサ 「宝船」
ネイル 25.0×31.0小村 順 「青い花のファンタジー」
染色・ゴート 72.8×60.6
優秀賞 モノクローム書
小川 仙草 「思默」 書 150.0×71.0
優秀賞 モノクローム象
阿部 朱華羅 「天の門 -瑞雲-」
着物画 160.0×120.0石井 紀子 「三日月の夜に…」
ペン画 60.6×72.7
優秀賞 抽象表現
工藤 秀子 「変容 -7」
鉛筆画 42.5×54.0山河 宝生 「Storm」
アクリル、樹脂塗料 65.2×80.3
優秀賞 デッサン
村上 里紗 「トッカリショ 断崖がある外海岸」 油彩 80.3×100.0
優秀賞 ヴァルール
安 東淑 「SUNNY RIVER」
アクリル、Silkscreen版染 145.0×86.5田幡 美佐男 「四季の詩」
切り絵 71.0×50.0
優秀賞 テクニック
猪俣 一博 「斜め30度」
組子工芸 50.0×39.0神田 真由 「心音 -kokorone-」
切り絵 90.9×72.7
優秀賞 モチーフ
蓮尾 力 「化生Madonna」
木版 53.0×74.0石田 和子 「初夏」
水彩・ガッシュ 39.7×54.5
優秀賞 アイディア
永井 守 「美尻」
工芸 30.0×25.0×60.0渡部 昇 「Downtown 5」
アクリル、ダンボール 103.0×72.8
優秀賞 パフォーマンス
MAKKY 「美しい女 -Beauté-」
ペーパーアート 100.0×80.3津田 みちる 「魅惑」
工芸(ステンドグラス) 18.0×18.0×40.0
奨励賞
奨励賞 エスポロン文化センター選:
杉本 秀子 「箱根の大島桜」
油彩 80.0×100.0吉田 茅穂子 「静かな刻」
日本画73.0×61.0
奨励賞 CIESEコミージャス大学選:
竹中 桂子 「洞窟の壁画」
レジンアートペインティング 90.9×116.7
奨励賞 カプリッチョ・デ・ガウディ選:
村上 伊都子 「濫觴武楽(逆境からの萌芽)」
水墨 76.0×100.0
奨励賞 ソブレジャノ宮殿選:
河野 正子 「カクテル」 油彩 61.0×73.0
奨励賞 オールド・タウンホール選:
太田 士朗 「穏やかな陽射しに佇む、喜寿のほほえみ。」 油彩 100.0×80.3
オープニング・セレモニー ノーカット版
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