日本・フランス現代美術世界展関連
第9回日本・フランス現代美術世界展展覧会報告 / 入賞者一覧
会場:東京国際フォーラムガラス棟ロビーギャラリーガラスホール内B1
日本・フランス現代美術世界展は、1996年東京大森での第1回展を皮切りに、中国、スペイン、ドイツ、オランダ、ベルギー、日本にて開催されてきました。第9回目を迎える今回は、首都たる東京の国際会議場の一つにもなっている『東京国際フォーラム』のガラスホール・ロビーギャラリーにて、去る2008年1月25日(金)〜1月27日(日)までの3日間に渡って開催されました。
美しい会場と見事な展示風景
湾曲が美しい巨大な透明船をモデルに建築された吹き抜けの展示会場には、三日間を通して晴天の自然光が差し込み続け、300点の芸術作品を鮮やかに浮き上がらせるその様は、一際来場者の目を引くものとなりました。
有楽町側エントランスから日本的な作品、抽象的作品、具象的作品へと多種多様な技法作品が美しく展示された
(油彩、アクリル、水彩、版画、日本画、書、染色、工芸など)
本展には日本190名(235点)、外国作品ではフランス38名39点、スペイン6名7点の出品作家を中心に、スイス、アメリカ、イタリア、中国の7ヶ国55名65点の気鋭作家作品が集まり、油彩、アクリル、水彩、版画、日本画、書、染色、工芸等多種多様な技法作品が、全250名300点紹介されました。
スペイン講演会
展覧会初日の25日(金)には、409号室にて「(スペイン)コミージャス市講演会」が開催されました。
2008年6月5日より開催の第37回欧美国際公募 スペイン美術賞展の開催地の講演会とだけあり、出品を予定している作家にとって町の詳しい歴史や文化を知る絶好の機会となりました。
スライドを使ってのテレサ・ノセダ・ジャーノ市長の熱心な講演はスペイン大使館関係者もお迎えし、大変な好評を博しました。
(左)スペイン・コミージャスんじょ講演会
(右)スペイン大使館関係者及び、出品予定など100名以上もの来場者が詰めかけた
(左)テレサ市長による熱心な講演
(右)文化担当参事官ギジェルモ・キルクパトリック氏(左から2番目)アナ・カバダ・サインツ・トラバガ サンタンデール美術館長(右から2番目)
オープニング・テープカット
会場のロビーギャラリーにて「オープニング・テープカット」が華々しく開催されました。テープカットには在日スペイン国大使館より次席ルイス・フェルナンド・デ・セゴビア氏(写真中央より右左の順に紹介)、フランス大使館文化部芸術特別担当官アンヌ・ソフィー・デュラン女史、スペインコミージャス市長テレサ・ノセダ・ジャーノ女史、ル・サロン名誉会長ジャン・マリー・ザッキ氏、与謝野馨衆議院議員主任秘書の藤江昭央氏、歌手・ルサロン会員 八代亜紀女史、銀座ギャラリー桜の木 取締役社長 岩関禎子女史、出品作家代表 小野功夫氏、欧州美術クラブ/JIAS代表 馬郡俊文が列席し、訪れた沢山の来場者と本展の開催を祝しました。
レセプションパーティー
テープカット後、「オープニングレセプション」が 陽光降り注ぐ開放的な7Fラウンジにて開かれ、出品作家を中心に約200名が賑々しく集いました。
レセプションには来賓にテープカット参列者をはじめ、在日スペイン国大使館 大使夫人 リディア・カルメン・ デ・カリエド女史と文化担当参事官ギジェルモ・キルクパトリック氏、各協賛会社様等をお迎えし、盛大な会となりました。
200名の出席者や出品者が、各国の芸術関係者と出品者が楽しそうに交流し、深い文化間交流を目指す本展に相応しい芸術の祭典となりました。
ザッキ氏寸評会
26日(土)には、フランス芸術家協会(ル・サロン)名誉会長であり、本展のフランス側運営を担うザッキ氏による「寸評会」が開催されました。
ザッキ氏の熱心なアドバイスはアーティスト達を勇気づけた
出品者と真剣に語らうザッキ氏
通訳を介して出品作家一人一人に、丁寧な寸評とアドバイスが行われ、芸術家達を励ましました。
デモンストレーション
1/27(日)ザッキの即興画が丁寧な解説と共に行われた
また、最終日の27日(日)には、ロビーギャラリー入り口にて、ザッキ氏の即興画「デモンストレーション」が丁寧な解説と共に行われました。
フランスの最高勲章を受賞した他数々の経歴に輝くザッキ氏が、わずか1時間で2枚の油絵を即興完成させるというテクニックを惜し気もなく披露し、訪れた沢山の来場者を歓喜させました。
数々の経歴に輝くザッキ氏のテクニックが惜し気もなく披露された
関連イベント
さらに関連展として
第2会場の銀座ミレージャギャラリーにて「欧州美術クラブ選抜秀作」展、
第3会場の銀座ふそうギャラリーにて、「フランス代表作家チャリティー」展、
第4会場の銀座ギャラリー桜の木にて「ジャン・マリー・ザッキ来日」展
が開かれました。
これらの会場では本展の名誉会長並びに運営委員長であるジャン・マリー・ザッキ氏の作品と共に、欧州美術クラブと関わりの深い日仏作家の小作品のコレクションが紹介され、全4会場とも賑わいを見せました。
まず皮切りに1月23日(水)にレセプションパーティーが、
銀座ふそうギャラリー、ミレージャギャラリーで行われました。
第2会場 銀座ミレージャギャラリー 欧州美術クラブ選抜秀作展
第3会場 銀座ふそうギャラリー フランス代表作家チャリティー展
フランスより来日したジャン・マリー・ザッキ氏とジャン・ポール・デュケン氏はじめスペインコミージャス市より来日した市長テレサ・ノセダ・ジャーノ女史、サンタンデール美術館長アナ・カバダ・サインツ トラパラ女史、カプリッチョオーナーの山内政子女史とご家族の陽気で気さくな皆様を出品作家が囲み、和やかに交流を楽しみました。
第4会場 銀座ギャラリー桜の木 ジャン・マリ・ザッキ展
第4会場の銀座ギャラリー桜の木でも、沢山のザッキ氏の作品が展示され、多くのファンを魅了しました。
三日間に渡り芸術による異文化交流の充実した「第9回 日本・フランス現代美術世界展」は出品作家及び来場者の確認の下、大変好評を博し、また4つの関連展も大成功を納めました。
第9回日本・フランス現代美術世界展 入賞者一覧
大賞
大賞:鈴木 新:「雨の宿場町」/水彩
日仏賞
(左)日仏賞:青山 繁:「曇りの日」/油彩
(右)日仏賞:冨美 七朗:「自我」/アクリル
パリ国際サロン賞
(左)パリ国際サロン賞:沖田 利紀:“日本の生活文化「風呂敷包み」”/彫刻・木彫
(右)パリ国際サロン賞:蓮村 泰子:「無題 II」/墨と和紙
ドローイング賞
(左)ドローイング賞:石井 ゆき:「記憶-(海)」/えんぴつ
(右)ドローイング賞:副島 鐵三郎:「大なみに舞う」/墨象
ラセーヌ賞
(左)ラセーヌ賞:佐藤 喬:「エコロジー・ジャパン'08《魚》No.8」/アクリル・箔
(右)ラセーヌ賞:佐藤 洋子:「軽井沢の夏」/アクリル
優秀賞
(左)優秀賞:林 富美子:「風の言葉」/水彩
(左より2番目)優秀賞:姜 賢三:「お寺にて」/アクリル
(右より二番目)優秀賞:黒田 真由美:「風の譜」/アクリル・水彩
(右)優秀賞:さくま らん:「鳥」/前衛書
特別賞
【フナオカ賞】 :小野 功夫
【フナオカ準賞】:阿相 三郎
:別府 忠雄
:輝 劫
:蔵本 朝美
【マイメリ賞】 :藤井 七重
:姜 賢三
:佐藤 喬
:種市 誠次郎
【クサカベ賞】 :國米 弘子
【美術の窓賞】 :白須 清敬
:吉田 洋三
副賞
大賞 1名 賞金50万円及び2008年「パリ国際サロン」個展部門出品招待
※作品5点出品。個人カタログ作成
日仏賞 2名 次回日本・フランス現代美術世界展出品招待
パリ国際サロン賞 2名 2008年パリ国際サロン出品招待
ドローイング賞 2名 2008年ドローイング・デッサン・版画コンクール出品招待
ラセーヌ賞 2名 オリジナルイーゼル「スペーススタンド」贈呈
優秀賞 数名 記念品贈呈
特別賞:
フナオカ賞:船岡キャンバス製造元、日本画材工業株式会社提供
フナオカキャンバス贈呈
マイメリ賞:マイメリ社日本総代理店(株)大日本美術工芸
クラシコ油絵具BOXセット 贈呈
クサカベ賞:(株)クサカベ 水彩絵具アキーラ18色セット 贈呈
美術の窓賞:*(株)生活の友社 美術の窓 月刊「美術の窓」半年分贈呈
審査員
●ポール・アンビーユ(本展名誉総裁/ル・サロン名誉会長)
●ジャン・マリ・ザッキ(本展フランス側名誉会長兼運営委員長/ル・サロン名誉会長)
●馬郡俊文(JIAS日本国際美術家協会/欧州美術クラブ代表)